2026年3月3日 | 債務整理ナビ編集部
「自己破産したら家族はどうなるの?」これは自己破産を検討する方の不安の一つです。結論から言うと、自己破産は個人の手続きであり、家族の信用情報や財産に直接影響はありません。
ただし、持ち家の処分や保証人問題など、間接的に家族に影響が及ぶケースはあります。この記事では、自己破産が家族に与える影響を「直接的な影響」と「間接的な影響」に分けて、正確かつ詳しく解説します。
自己破産は個人の手続きであり、以下の点で家族への直接的な影響はありません。
信用情報: 家族の信用情報(ブラックリスト)には一切影響なし
家族の財産: 配偶者や子供名義の財産は処分対象外
家族の就職: 家族の就職・転職に影響なし
戸籍・住民票: 自己破産の記載は一切なし
選挙権: 本人も家族も選挙権に影響なし
直接的な影響はないものの、以下の間接的な影響は生じる可能性があります。
信用情報は個人単位で管理されています。夫(妻)が自己破産しても、配偶者のクレジットカードやローンには直接影響しません。配偶者は引き続きカード作成やローン審査を受けることが可能です。
自己破産で処分されるのは破産者本人名義の財産のみです。配偶者名義の預貯金、車、不動産は処分対象外です。ただし、返済が難しくなってから本人の財産を家族の名義に移すと、破産管財人に取り戻されたり(破産法第160条)、免責が認められない理由になったりします(同法第252条第1項第1号)。絶対に行ってはいけません。
夫婦の共有名義の不動産がある場合、本人の持分のみが処分対象です。ただし、実際には持分だけの売却は難しいため、管財人との協議が必要になるケースがあります。
親が自己破産しても、子供の進学や就職に直接的な影響はありません。子供の戸籍や住民票にも何も記載されません。
ただし、以下の間接的な影響があります。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、親が保証人になれない場合でも機関保証制度を利用すれば申し込み可能です。保証料は月額数百円〜数千円程度で、奨学金から天引きされます。
参考: 日本学生支援機構
家族への影響で最も大きいのが持ち家の処分です。
自己破産では、不動産は原則として処分(売却)の対象になります。住宅ローンが残っている場合は、抵当権者(銀行等)が競売にかけるか、任意売却が行われます。
車は、価値によっては処分対象になります。どのくらいの額の財産があると破産管財人による換価が必要になるかは、法律ではなく各裁判所の運用で決まり、東京地方裁判所は、20万円以上の換価対象資産がある場合を原則として管財事件として扱っています(東京地方裁判所民事第20部の案内より)。ただし、通勤や介護に必要な場合は自由財産の拡張が認められることもあります。ローン返済中の車は、ローン会社に引き揚げられます。
自己破産で最も注意すべきなのが保証人への影響です。
本人が自己破産で免責を受けても、保証人の債務は免除されません。債権者は保証人に対して残額の一括請求を行います。
家族が保証人の場合:
・配偶者や親が保証人 → 一括請求を受ける
・保証人も支払い不能 → 保証人自身も債務整理が必要になる場合も
対策:
・事前に保証人に説明し、対応策を一緒に検討する
・保証人と一緒に弁護士に相談する
→ 誤り。保証人でない限り、家族が借金を返済する義務はありません。「親の借金は子供が継ぐ」というのは法的に間違いです(相続放棄も可能)。
→ 誤り。自己破産は戸籍にも住民票にも記載されません。ただし、自己破産の手続が始まると、その決定が官報で公告され、氏名と住所が載ります(破産法第32条第1項・第216条第3項・第10条第1項)。官報はだれでも読める公的な刊行物です。多くの人が日常的に読むものではありませんが、読まれない保証はなく、周りに知られないとまでは言えません。
→ 誤り。親が自己破産しても、子供の戸籍や住民票には何も記載されません。また、厚生労働省は、家族の事情など「本人に責任のない事項」を採用の基準にしないよう求めています(公正な採用選考の基本)。
→ 誤り。自己破産しても本人の選挙権・被選挙権は一切影響を受けません。
自己破産・個人再生に対応する法律事務所。自己破産(同時廃止事件)の着手金は407,000円(税込)で、債権者1社あたり11,000円の追加と申立ての実費が別途かかります(公式サイトより)。相談無料で、費用の分割払い・後払いにも対応しています。
自己破産・個人再生の申立てに対応する司法書士事務所(大阪)。自己破産の基本報酬は88,000円〜(税込・別途、予納金等の実費)で、相談は無料、全都道府県から相談できます(公式サイトより)。司法書士は裁判所に出す書類の作成を担当し、弁護士のように代理人として手続きすることはできません(任意整理などの代理も1社140万円以下に限られます)。
A. 配偶者の信用情報や財産に直接的な影響はありません。ただし、保証人になっている場合や、本人名義の持ち家に住んでいる場合は間接的に影響を受けます。
A. 進学自体には影響しません。ただし、本人名義の教育ローンが組めなくなるため、奨学金(子供本人名義)や配偶者名義のローンを検討しましょう。
A. 本人名義の持ち家は原則として処分されます。住宅を残したい場合は、個人再生(住宅ローン特則)を検討しましょう。
A. 一切記載されません。ただし、官報には氏名・住所が載り、官報はだれでも読めます。
A. 本人が免責を受けても保証人の債務は免除されません。債権者から保証人に一括請求が行きます。事前に弁護士と対策を検討しましょう。