ペットローンの借金と債務整理|ペットを手放さずに解決する方法
2026年2月27日 | 債務整理ナビ編集部
ペットショップの分割払いや高額な動物医療費が、借金のきっかけになることもあります。「借金は整理したいけど、ペットだけは絶対に手放したくない」——そんな方のために、手続きごとにペットがどう扱われるかを解説します。
自己破産でペットはどうなる?
- ペットも法律上は財産(動産)で、破産財団に含まれる(破産法第34条第1項)
- 売れる価値が低ければ換価されず、一緒に暮らし続けられることがある
- 血統書付きなど市場価値が高い場合は、破産管財人から換価を求められる可能性がある
💡 ポイント
ペットも法律上は財産(動産)で、破産財団に含まれます(破産法第34条第1項)。差押えが禁止される動産(民事執行法第131条)にペットは入っていません。実際に換価(売却)されるかは、売れる価値などによって異なり、破産管財人・裁判所の判断になります。
- 売れる価値が低ければ、換価されず一緒に暮らし続けられることがあります
- 血統書付きなど市場価値が高い場合は、破産管財人から換価を求められる可能性があります
- 破産管財人が選任されない同時廃止事件では、財産の処分や配当は行われません(大阪地方裁判所の案内より)
ペット関連の借金の種類
- ペットショップの分割払い(ペットローン)の金利・手数料は契約によって異なる
- 動物の手術・入院で数十万〜100万円超の医療費が発生することもある
- 多頭飼育崩壊による飼育費用の増大も借金の原因になる
- ペットローン:ペットショップの分割払い(金利・手数料は契約によって異なる)
- 動物医療費:手術・入院で数十万円〜100万円超になることも
- ペット用品・フード:クレジットカードでの日常的な出費
- 多頭飼育崩壊:増えすぎたペットの飼育費用
手続き別の影響
- 任意整理ではペットローンを対象外にでき、ペットに影響なし
- 個人再生は財産を持ち続けられる手続き(ペットに売れる価値があれば返済額の計算に含まれる)
- 自己破産では、売れる価値によってはペットが換価されることがある
✅ 任意整理 → ペットに影響なし
- ペットローンを対象外にできる(他の借金だけ整理)
- ペットローンも含めて整理する場合は将来利息カット
- ペットローンを対象外にすれば、ペットを手放す必要はない
✅ 個人再生 → ペットを手放す手続きではない
- 個人再生は、財産を持ち続けながら、法律で定められた額まで分割返済する手続き(大阪地方裁判所の案内より)
- ただし、ペットに売れる価値があれば、その評価額も最低限返済する額の計算に含まれる
⚠️ 自己破産 → 売れる価値によっては換価されることも
- ペットも破産財団に含まれ、換価されるかは破産管財人・裁判所の判断(前述)
- ペットの飼育費用は破産後も自己負担
ペットローン特有の注意点
- 一部のペットローンに所有権留保が付いている場合がある
- その場合、ペットローンを債務整理するとペットの引き揚げを求められる可能性がある
- 心配なら他の借金だけを任意整理しペットローンは対象外にするのが安全
⚠️ 所有権留保に注意
一部のペットローンには所有権留保(完済まで所有権がローン会社にある)が付いている場合があります。この場合、ローンを債務整理すると、ローン会社からペットの引き揚げを求められる可能性があります。
心配な方は、ペットローンを対象外にして他の借金だけを任意整理する方法がおすすめです。
動物医療費が払えない場合
- ペット保険に加入していれば、医療費の一部が補償される(割合は契約によって異なる)
- 動物病院への分割払い交渉やクラウドファンディングも選択肢
- 一部の動物愛護団体が医療費助成を実施している
- ペット保険:加入していれば医療費の一部を補償(補償の割合は契約によって異なります)
- 分割払い相談:動物病院に直接交渉
- ペット医療費のクラウドファンディング
- 動物愛護団体の支援:一部の団体が医療費助成を実施
よくある質問
Q. 自己破産するとペットは手放す必要がある?
→ 売れる価値が低ければ換価されず、一緒に暮らし続けられることがあります。血統書付きなど市場価値が高い場合は、破産管財人から換価を求められる可能性があります。
Q. ペットローンの返済が厳しい場合は?
→ 任意整理で利息カット、または他の借金だけを整理する方法があります。
ペットと債務整理に関する実践的なアドバイス
ペットを飼っている場合の債務整理について、多くの方が不安を抱えています。ここでは、専門家に相談する前に知っておきたいことをまとめます。
まず重要なのは、一人で悩まないことです。借金問題は放置すればするほど状況が悪化します。利息が膨らみ、督促が厳しくなり、精神的な負担も増大します。早めに専門家(弁護士・司法書士)に相談することが、問題解決の第一歩です。
多くの法律事務所では初回相談無料で対応しています。相談したからといって必ず依頼する必要はありません。自分の状況を客観的に把握し、どのような選択肢があるのかを知ることが大切です。
相談前に準備しておくべきもの
弁護士に相談する際は、以下の情報を事前に整理しておくとスムーズです。
- 借入先の一覧 — 金融機関名、借入残高、月々の返済額、金利を把握
- 収入の資料 — 給与明細(直近3ヶ月分)、源泉徴収票
- 支出の概要 — 家賃、光熱費、食費、保険料などの月々の固定費
- 資産の情報 — 預貯金、不動産、車、保険の解約返戻金など
これらの情報が揃っていれば、弁護士は最適な債務整理の方法を短時間で判断できます。すべての資料が揃っていなくても相談は可能ですが、正確な借入残高と月々の収支だけでも把握しておきましょう。
法テラスの活用
収入が一定基準以下の方は、法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用できます。弁護士費用の立替払いを受けられ、立替金は利息なしの分割で返済します(月々の返済額は審査で決まります)。生活保護受給者は返済が免除されるケースもあります。
法テラスの利用条件は、①収入が一定基準以下(単身者で手取り月額182,000円以下など)、②資産が一定基準以下、③民事法律扶助の趣旨に適することです。該当するか不明な場合は、法テラスのサポートダイヤル(0570-078374)に電話で確認できます。
専門家からのアドバイス
ペットを飼っている方の債務整理では、ペットの飼育費用を生活費として計上できます。ペットも法律上は財産(動産)で、自己破産では破産財団に含まれます(破産法第34条第1項)。売れる価値が低ければ換価されないことがありますが、高額なペット(血統書付きの犬猫で市場価値が高い場合)は管財人から質問される可能性があります。ペット保険は解約返戻金がある場合、自己破産で処分対象になることがあります。